屋根塗装のタスペーサーとは【外壁&屋根塗装 古河市】
2022.05.13 (Fri) 更新
茨城県古河市の
外壁塗装 屋根・鈑金専門店
かがやき塗装工業 です。
古河市を中心に地域密着で外壁塗装や屋根塗装、防水工事などを手掛けております。
屋根塗装を行う際に、「タスペーサー」という耳慣れない言葉を聞いたことはありませんか?
今回はその「タスペーサー」について、詳しく説明していきます!
屋根塗装における「タスペーサー」について
タスペーサーとは
タスペーサーとは、スレート屋根の仕上げに欠かせない作業です。
株式会社セイムから販売されている商品を指し、クリップのような形の部品です。
従来、スレート屋根を塗装する際には、「縁切り」という作業を行う必要がありました。
そもそもスレートとは粘板岩を薄く加工した屋根材で、屋根に使用する際にはこれを敷き詰めて固定します。
スレート同士が重なる部分には雨水や湿気を逃がすための隙間が必要ですが、塗装をすることで一時的にこの隙間を塗料で埋めてしまいます。
ここに、再度カッターや金属のヘラなどの道具を用いて隙間をつくる作業を「縁切り」と呼びます。
しかし、「タスペーサー」があることにより、これをスレート屋根の重なる部分に差し入れるだけで隙間をつくることができるようになりました。
通常の縁切りは丸1日ほどの作業時間が必用でしたが、「タスペーサー」の場合は2~3時間と大きく時間を短縮できるようになり、また従来に縁切りに比べて職人による仕上がりの差があまりでないため、現在はタスペーサーを使った縁切り作業が増えています。
スレート屋根の縁切りをしないと起こるトラブル
1.屋根内部の結露
家の中と外では、気温差が生じます。
内部で生じた温かい空気は上昇し、天井や屋根裏に到達します。
内部が暖められている一方で外側が冷えている状態では、気温差によって結露が生じてしまうのです。
そのため、結露した水分を逃がすために縁切りで隙間を作る必要があります。
2.屋根材の劣化や腐食
縁切りをしないと、水を吸い上げてしまう上に、水が屋根下地に染み込んでしまいます。
過度な湿気を帯びた屋根材は、腐食などの劣化症状を引き起こしてしまいます。
また、カビや細菌の発生も考えられます。繁殖したカビや菌は、アレルギーやシックハウスの原因にもなり、健康面にも不安をもたらします。
屋根塗装の劣化を見過ごすと、屋根全体の寿命を縮めてしまう可能性があるので注意が必要です。
3.毛細管現象
「毛細管現象」とは、細い管のような空間の中を、液体が浸透していく現象です。
スレート同士が重なり合っている部分に細い空間が生まれると、ストローのように雨水などを吸い上げてしまう可能性があります。
毛細管現象の発生を防ぐために、縁切りでしっかりと隙間を作る必要があります。
4.雨漏り
「雨漏り」は、屋根にとって最大のトラブルといってもよいでしょう。
浸水してきた雨水の逃げ道がないことで、屋根の下地にしみこんでいきます。
その結果、下地の木材などが腐食していき、劣化が激しくなることで雨漏りを引き起こすのです。
このように、縁切りには水はけをよくして雨漏りを防いだり、屋根の内部の結露を防いだり、といった役割があります。
タスペーサーを使うメリット
従来の縁切りと比べて、タスペーサーを使うことは以下のようなメリットがあります。
・作業時間の短縮、費用の節約になる
カッターなどの道具を用いた従来の縁切りは、塗装後の乾燥が不十分だと縁切りをした後に隙間が再びふさがってしまう恐れがあります。
そのため、塗装が終了してから数日間、湿度が高く雨天が続くなどするとそれ以上の期間を空けるのが普通です。
一方、タスペーサーは下塗り・中塗り・上塗りと3回ある工程のうち、下塗りが完了した時点で挿入できます。
そのため、乾燥させる時間が縮小でき、カッターなどによる作業も必要なくなるのです。
通常の縁切りは1日以上かけて作業をしますが、タスペーサーを使うと2~3時間で済んでしまいます。
作業時間を短縮できることで、人件費も抑えることができ、費用の節約にもつながるのです。
・手作業によるミスやトラブルが減る
乾燥した塗料は硬くなります。縁切りは、硬化した塗料によって塞がれた部分を取り除くために、どうしても作業ミスによるトラブルはつきものです。
カッター等で硬くなった塗料を剥がす際に、除去する部分以外にひび割れを生じさせてしまうことがあります。
また屋根を足跡で汚してしまう、体重がかかった部分が損傷するなどのリスクも。
タスペーサーは下塗りが完了した時点で挿入できるため、塗装完了後に屋根を汚したり損傷したりするリスクがなくなります。
まとめ
タスペーサーについて、特徴や従来の縁切りと比べたメリットなどを紹介してきました。
スレート屋根には欠かせない縁切り作業、不備があると水はけが悪くなり雨漏りや下地の腐食につながってしまいます。
後期や仕上がりなどのメリットから、タスペーサーを使うことで満足のいく屋根塗装にできることが多くなります!
ただし、タスペーサーを使う必要のない屋根もあるので、まずは業者に診断してもらうことをオススメします。
弊社にも、お気軽にご相談ください!
今回は以上です!お読みいただきありがとうございました(^^♪