塗料の艶ありと艶なしの比較【外壁&屋根塗装 古河市】
2022.06.09 (Thu) 更新
茨城県古河市の
外壁塗装 屋根・鈑金専門店
かがやき塗装工業 です。
古河市を中心に地域密着で外壁塗装や屋根塗装、防水工事などを手掛けております。
外壁塗装の塗料には、艶なしと艶ありがあるのをご存じですか?
外壁塗装を行う際、「新築時のようにツヤツヤ、ピカピカしたおうちにしたい!」という方も「光沢や艶を抑えてしっとりと落ち着いた感じにしたい!」という方もいらっしゃると思います!
艶の有無や度合いは好みで選ぶのが1番ですが、『艶ありの方が耐用年数が高い』なんてことを言われると艶なしで考えていても悩んでしまいますよね。
ここでは艶の度合いとその特徴、その有無による耐用年数など、皆様が安心して外壁塗装ができるよう、気になる点を解説していきます!
目次
外壁塗装の艶あり・艶なし。自分の好みだけで選ぶのはだめ?
外壁塗装における艶とは
外壁塗装における艶とは、滑らかな平面や曲面に浮かぶ光の反射や光沢のことです。
実は、外壁塗装においては「艶あり」「艶なし」の明確な定義は存在していません。
業界では、過去に一度艶に関する定義を定めようとしたことがあるようですが、その定義が塗装職人の間でうまく浸透せず、今現在でも明確な基準が定められずにいるようです。
艶に関する定義ははっきりと定まっていませんが、艶ありの状態、艶なしの状態が大体こういうものだという目安はありますので、ご紹介していきます!
外壁の艶の有無の尺度は、60度の角度から100%の光を当て、正反射した光が反対側に何%届いているかで決まります。
光が反射した強さを数値化したものをグロス値、または光沢度をいいます。
なお、艶は全5段階存在し、名称とグロス値、特徴も踏まえて下記の表をご覧下さい。
【艶の全5段階】
名称 | グロス値(光沢度) | 特徴 |
艶あり | 70%以上 | 光沢度70%以上の状態。塗った後はツヤツヤとした印象。 |
7分艶 | 60%前後 | 曇りの日など、天候により艶が無いようにみえる。 |
5分艶 | 35%前後 | 半艶とも呼ばれ、艶ありと艶なしの中間度合いの艶感。 |
3分艶 | 15%前後 | 艶なし塗料にほんの少し艶がある状態。天気の良い日に、見る角度で艶が感じられる程度。 |
艶なし | 5%以下 | 艶が全くない状態。マット仕上げ、フラット仕上げとも呼ばれる。 |
このように艶は全5段階ありますが、全ての塗料製品で選べるわけではありません。メーカーや塗料によっては「艶なし」がないものがあり、反対に「艶あり」がないものもあります。
【艶あり塗料と艶なし塗料の特徴】
特徴 | こんな方にオススメ! | |
艶あり | 新築時のようなツヤツヤした質感、輝きとなる。 |
艶感を好む方。 耐候性を重視したい方。 |
艶なし | マットな質感になり、柔らかい雰囲気になる。 |
艶感が気になる方。 美感性を重視したい方。 |
艶あり艶なしの耐用年数について
なぜ、艶ありの方が耐用年数が長いと言われているのか、実際のところどれほど違いがあるのかなどご紹介していきます!!
艶がある=表面が滑らかである=?
艶があるということは、表面が平らで滑らかと言うことになります。
表面が滑らかである方が、砂やほこりなどの物質が付着しにくく、それだけ汚れも溜まりにくくなります。汚れが常時付着していると、湿気などの水分も常時付着していることとなります。
それらが塗膜を劣化させる原因のひとつであり、表面が滑らかであれば汚れが溜まりにくく、それだけ塗膜の寿命も長くなるということです。
艶なしより、艶ありの方が耐久性が良い
リシンなどの一部の吹き付け用塗料を除き、艶なし塗料のほとんどが、もともと艶のある塗料にフラットベースと呼ばれる艶消し剤(調整剤)を混ぜることによって光沢を抑えるように調整されています。
このフラットベースが滑らかな表面に細かい凹凸を作り出し、光が乱反射して艶を鈍く見せています。
艶なし塗料の耐久性が劣るといわれている根本の原因はここにあります。
添加物のフラットベースを混ぜた分、艶がなくなる代わりに塗料の耐久性が落ちてしまうと言うことです。
何も混ぜていない純粋な塗料であれば、元々の耐久性を発揮しますが、そこに艶を消すための薬剤を混ぜたことで、全体的に塗料としての耐久性は通常よりも劣ってしまいます。
そのため、耐久性のみを考慮するのであれば艶なしよりも艶ありを選ぶことをオススメします。
現在の塗料は年々進化しており、艶なし塗料でも耐用年数が比較的長くなってはいますが、同じグレードの艶あり塗料と艶なし塗料を比較すれば、艶ありの方が耐久性が良いということには間違いありません。
艶を消せば消すほど添加剤の量は多くなり、それと同時に性能は下がってしまいます。
考え方としては、元々艶ありの塗料に不純物を混ぜている分、保護機能成分が薄まるという事です。
艶あり塗料よりも艶なし塗料の方が耐久性が劣りますが、艶なしにしたからといってすぐに劣化が早まるわけではありません。
艶ありの方が撥水性が高いため、汚れにくくてカビやコケなども発生しにくい傾向にあるということですので、それを理解しておきましょう。
艶あり・艶なしの耐用年数の比較
艶あり塗装の耐用年数 | +1.5~3年(艶なしと比較) |
艶なし塗装の耐用年数 | -1.5~3年(艶ありと比較) |
艶あり塗装は艶なし塗装と比較すると耐用年数が1.5~3年程度長いと言われています。
一般的なシリコン塗料の期待耐用年数が約10年ですので、15%~30%ほど異なるということです。
※外壁塗装は塗装する際の既存外壁の状態と環境条件で耐用年数が大きく変化します。
例えば、元々ひび割れが発生している外壁に塗装しても、期待の耐久性にはなりません。
艶あり塗料と艶なし塗料のメリット・デメリット
艶あり塗料
メリット
・塗料本来の耐久性・耐候性が期待できる。
・汚れが付着しにくい
・塗りたての光沢感が美しい
・塗料の種類が豊富
デメリット
・艶感は基本的に2~3年で消える
・外壁の種類によっては艶が目立ちすぎる
・光の加減によりまぶしく見える
艶なし塗料
メリット
・経年による見た目や雰囲気の変化が少ない
・マットで自然な仕上がりに見える
・モルタルなどの外壁と相性が良い
・日本風の家に合う
デメリット
・汚れが付きやすい
・艶ありよりも劣化が早い
・塗料の種類・カラーが少ない
ポイント
また、上記のメリットやデメリットはあくまで一般的なものです。
塗料は耐用年数を超えた瞬間からいいなり劣化するのではなく、時間の経過と共に毎年少しずつ劣化していきます。艶に関しては2年~3年で徐々に薄れていきます。そのため、艶ありを選んだとしても数年で艶は消えてしまいます。
あまりこだわりがない場合は、艶ありがオススメ
先述したとおり、艶の有無などはお客様次第のため、好みで選んで問題ありません!
ですが、なかには艶の有無にこだわりはない!という方もいらっしゃると思います。
こだわりがない場合には、艶有りの塗料を選ぶことをオススメします。
理由としては、艶なし塗料は艶あり塗料に比べて耐久性が低い傾向にあります。
ですので、「艶の有無は気にしない」という方は、耐久性のみを考慮して艶あり塗料を選ぶことが無難となります。
まとめ
外壁塗装における艶ありと艶なし塗装についてご紹介させていただきました。
「艶なし」は、艶感をおさえたマットな仕上がりになる塗料であり、「艶あり」は塗り立ての光沢感が出る塗料です。
そして、艶なしが耐久性が悪いと言われている理由は、艶あり塗料に不純物を混ぜているからです。
それに抵抗がある場合は、もとから艶ありの塗料を選ぶことをオススメいたします!
それぞれの性質には一長一短あり、せっかく高いお金を払って外壁塗装を行うので、「思っていたものと違う」とならないように今回紹介した内容を確認しながら、艶ありと艶なしをご検討していただければ幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました(o^^o)!